今回は中古車購入のポイント
修復歴のお話です。
「修復歴あり」とはどういう状態を示すのでしょうか?
中古車情報でよく見る修復歴ってなに?
中古車情報をご覧になったことがある方は「修復歴あり」「修復歴なし」の表記を見たことがあるのではないでしょうか。
今回は意外と勘違いしがちな「修復歴」についてご説明します。
修復歴の定義と基準
中古車を売買する時には、「修復歴」あるなしで車の価格に大きく影響します。
売買の際、修復歴の告知が義務づけられることが一般的です。
「修復歴」の告知を怠ってしまうと、後から買取価格の減額を要求される可能性もあります。
ただし事故を起こして車を修理したからといって、必ず修復歴がつくわけではありません。
ではどんなときに「修復歴」が付くのでしょうか?
「修復歴車」とは事故などを起こして修理した中でも「骨格部分を修理・修復」した車を指します。
この骨格部分の定義は(社)自動車公正取引委員会、(財)日本自動車査定協会、日本中古自動車販売商工組合連合会が共通で定めています。
骨格部分とはどこのことですか?
自動車の骨格部とは?
では「骨格」とはどの部分のことでしょうか?
車の骨格部分8か所
①フレーム(サイドメンバー)
②クロスメンバー
③インサイドパネル
④ピラー
⑤ダッシュパネル
⑥ルーフパネル
⑦フロア
⑧トランクフロア
【出典:日本自動車査定協会】JAAI 一般財団法人日本自動車査定協会
車の強度を保つ部分が骨格(フレーム)にあたり、骨格部分に影響を及ぼす交換や修正をすると「修復歴車」として扱われます。
修理・修復を行うと修復歴車となる骨格部位が上の図の8個所になります。
※以前は含まれていた「ラジエーターコアサポート」は2016年4月より対象外となりました。
「修復歴」と「修理歴」の違い
例えばバンパーを交換した場合はどうでしょうか?バンパーはフレームではないので、交換しても修復歴には含まれません。
フロントフェンダーやトランク、ボンネットの修理や交換も同様です。
上の図のフレーム(骨格)以外の修理は「修復歴」にはならず「修理歴」になります。
それだけ「骨格部分の損傷=修復歴」は、その後の車の機能・安全面や価格に大きな影響を与える可能性があるということです。
中古車選びはここがポイント
中古車購入時のポイント
中古車販売業者には「修復歴」の表示は義務付けられていますが、「修理歴」「事故歴」についての告知義務はありません。
「修復歴なし」となっている車でも「事故をしたことがない」「修理をしたことがない」とはならないので注意しましう。
できるならば修理履歴や整備履歴などを確認してから購入するかを判断しましょう。
もちろん現車を確認しフレームのゆがみがないかなど、各機能のコンディションの確認などしっかり行い、納得した上で予算と相談しながら購入を考えたいですね。
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まとめ
「修復歴」がある車は当然、相場より安く販売されているケースが多いです。
「修復歴=骨格部分修理」をした車だと認識したうえで、修復歴はあるけど、憧れの高級車を安く購入できるチャンスと考える方もいらしゃるのではないでしょうか?
考え方はそれぞれですが、修復歴ありの車を検討される場合は、その修理内容や現車の状況をチェックし慎重に検討をしましょう。
今回は今後、中古車購入を検討される方へ意外と勘違いしがちな「修復歴」の説明をしました。
少しでも皆様の中古車選びの参考になれば幸いです。
そして中古車ではあるけれど、新たな相棒を永く楽しく乗っていきたいですね。
車の話まだまだ続きます。
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